日本の歯医者や虫歯に関する政策や統計

戦後は不足していた歯医者

実は現在、虫歯にかかるお子さんはどんどん減っています。これはもちろん非常に喜ばしいことですが、一方で歯医者さんにとっては死活問題です。実は歯医者さんは戦後の1960年代、逆に不足していた時期がありました。そのため国が大学で歯学部の設置をどんどん推進し、歯科医師を増やしたという時代があります。虫歯が社会問題であった世相を考えると当然の政策と言えますね。

政策で増えた歯医者が飽和状態に

しかし一度設置した大学の学部は逆に廃止することが難しく、歯医者さんの数が足りるようになってからも毎年多くの方が歯学部を卒業し歯医者さんとなります。そのため、現在は歯科医が過剰になっていることが社会問題になりつつある状況です。歯学部の定員削減を苦には推進してはいるものの、まだ需要と供給のバランスは悪いままと言えます。昔は歯医者さんといえばかなり高収入な職業といったイメージがありましたが、最近は患者さんが減り経営の厳しいところも決して少なくありません。国家試験の合格率を上げる目的などから、最近は歯学部を設置する大学での留年率などが上昇していることもわかっています。ただし、現在はこうした状況が現役学生や親御さんにとっても周知の事実となっているので歯学部の人気は減少傾向にあります。定員割れを起こす歯学部も出てきているので、今後はこの需給バランスが再度見直される可能性も考えられます。歯医者さんは医師と並び国民の健康を守る大切な使命を帯びる職業なので、できるだけ良い人材を確保できるよう努めてもらいたいですね。少なくとも人気がなくなったからといって、簡単に入学・卒業のハードルを下げてしまうことはできません。

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現在の日本の歯科・歯科医数

平成30(2018)年に厚生労働省が調査した「医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」という調査を見ると、歯科医の数は104,908人いらっしゃいます。同じく厚生労働省が調べている最新の医療施設調査では、歯科診療所の数が68,500施設と出されていました。日本フランチャイズチェーン協会による日本のコンビニ数が2019年12月末時点で55,620店舗であることなどをふまえると、かなり多い数字と言えます。もちろん、これは日本全国の話になるので都市部となるとさらに歯科医師・歯科クリニックの過剰問題は深刻化しています。逆に各クリニック間で競争が発生し、より良い診療が受けられるようになるという点は患者さんにとって大きなメリットであるとも言えます。また最近は歯医者さんの中にも審美歯科などを専門に扱い、差別化を図るところも少なくありません。

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